Software Eats Hardware 2020 1 25

 多くの日本人は、こう思っているでしょう。
ソフトウェアは、ハードウェアの「オマケ」のような存在である。
しかし、オマケに食われてしまったら、どうなるか。
 今から、30年前や40年前は、
半導体においても、パソコンにおいても、
NEC(日本電気)は、世界レベルでも「巨人」という存在でした。
 しかし、今は、どうなったのか。
「Windows 3.1」や「Windows 95」が登場して、
世界は、大きく変わってしまったのです。
 とりわけ「Windows 95」の影響は大きかったのです。
消費者から見れば、「Windows 95」が動けば、
どこのメーカーのパソコンでも構わないとなってしまいました。
 消費者にとって、「Windows 95」上で、
「Word」や「Excel」が動けばよいのですから、
パソコンメーカーは、気にならないのです。
 その結果、愛好家は、秋葉原に行って、
パソコンの部品を買い集めて、パソコンを自作するようになりました。
最近は、ビックカメラやヨドバシカメラでもパソコンの部品を売っています。
 一方、専門家は、
「まさかOS(オペレーティングシステム)が商売になるとは」と思いました。
昔は、OSとは、「UNIX」であり、「公共のもの」という感覚が強かったのです。
 しかし、個人向けのコンピューター、
つまり、パソコンのOSが有料で販売され、
それがブームになるとは夢にも思わなかったのです。
 まるで「ボジョレーヌーボー」の解禁日のように、
徹夜で「Windows 95」の解禁を待つ行列がテレビで報道されるとは驚きでした。
 コンビニエンスストアには、
「Windows 95」を特集する雑誌が、何冊も並んでいるのも驚きでした。
 そもそも、「Windows 95」とは、オペレーティングシステムであり、
コンピューターにとっては、「縁の下の力持ち」という存在であり、
本来であれば、「Word」や「Excel」に脚光が当たるべきでした。
 しかし、こうした大騒動の中で、
パソコンの大手メーカーは、沈んでいったのです。
つまり、パソコンは、いくら作っても儲からない商品となったのです。
 「Windows 95」が登場して、誰もがコンピューターを使えるようになるから、
パソコンは売れるようになるという予想は正しかったのですが、
「Windowsが動けば、メーカーは、どこでも構わない」となるとは思わなかったのです。
 さて、多くの人は、「これは、コンピューター業界特有の現象である」と思ったでしょうが、
「Software Eats Hardware」という格言を忘れてはいけません。
 将来、自動車は、ネットワークにつながるでしょう。
いや、ネットワークの一部となるかもしれません。
 ネットワークは、コンピューターが支配して、
コンピューターは、ソフトウェアが支配するのです。
 この構造は、パソコンメーカーとWindowsの関係に似ています。
自動運転ソフトウェアがWindowsのような存在になるかもしれません。
 ましてや、これからの時代は、「IoT」と言われるように、
すべてのものがインターネットに接続される時代です。
やはり、「Software Eats Hardware」となる可能性があると言わざるを得ないのです。
 ちなみに、F-35ステルス戦闘機は、ソフトウェアの塊です。
ソフトウェアが空を飛んでいるようなものです。
 F-35の開発・運用が遅れたのは、製造が遅れたのではなく、
ソフトウェアの開発に手間取ったからです。
 F-35も、Windowsのように、アップグレードで強化されていくでしょう。
それは、有料アップグレードでしょうか。
無料アップグレードでしょうか。
 もし、有料アップグレードならば、
F-35本体は、格安販売として、アップグレードで儲ける販売方法があります。
































































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